ワーホリ準備の1つ!運転免許の期間前更新について徹底解説

さて今回は日本を出国する前に押さえておきたい事項”免許の更新”についてまとめていきます。

つまり海外滞在中に免許の更新月がくる場合の対処法ということですね。場合によっては現在の免許の色が引き継げたり引き継げなかったりと色々仕様が変わってきます。

かなりニッチなニーズかとも思いますが、こういった不安を解消して心の奥底から無駄なストレスなく留学を楽しむのは物凄く大切なことです。

ではさっそくケース別にみていきましょう。

【こんな方にオススメの記事】
◎海外留学中に日本の免許の有効期限が切れる。
◎ゴールド免許などの免許証の色がどうなるか知りたい。
◎帰国後に免許証の更新手続きができるのか気になる。

【ケース別】運転免許の期間前更新は必要?

ケースごとによる結論から

出発前に期間前更新するケース

 

1,出国日一年以内に免許証の有効期限が切れる。
2,現在のゴールド免許を引継ぎたい
3,留学時に使うパスポート発行済みで既に他国への渡航歴があり、そしてその渡航時に日本の出入国スタンプをもらっていない。
4,留学からの帰国予定日から起算し免許証更新日から6ヶ月以内に帰国予定がなく、3の条件に当てはまる

帰国後に更新するケース(やむを得ない理由有)

 

1,絶対条件として、留学時に使用するパスポートにこれまで出入国のスタンプが全て揃っている。もしくは出国前に渡航記録の開示請求を終わらしている。
2,運転免許証更新日から確実に3年以内には帰国する

帰国後に更新するケース(やむを得ない理由無)

 

1,免許証の更新日から6ヶ月以内に確実に帰国する予定がある。
2,パスポートに今までの渡航記録のスタンプは無いが、別にゴールド免許証じゃないので引き継げなくても気にしない。(一般運転者に戻る)

では各項目について詳しく説明していきます。

運転免許の期間前更新

結論から言うと、一番無難で安全な方法です。出発日から一年以内に免許証の有効期限がくる場合は、この手法をしておいた方がいいでしょう。

つまり、

更新月がくる前に事前に更新してしまう。

というパターンです。

これは当然誰でもできるわけではなく、やむを得ない理由がある方のみです。

手続き可能な方

◎海外渡航(旅行・出張など)
◎ケガ、病気等で入院中
◎妊娠中

出典:運転免許総合案内所

つまり海外留学生(ワーホリ)も該当します。

またその際には”それを証明する物”の提示が必要なのですが、留学生のケースだとパスポートで大丈夫なことが多いようです。

僕の時も、神奈川県二俣川免許センターでパスポートの提示のみで大丈夫でした。不安な方は都道府県の警察や免許センターに確認を取ってから現地に行く方が確実だと思います。

この方法だと、免許の色ゴールド免許等は引き継ぐことが可能です。

この方法によりデメリットは「更新間隔が通常よりも短くなる」ということです。↓の図を参考にしてください。

本来であれば3年間という次の更新までの期間があるんですが、期間前更新だと”期間前更新してから本来の更新月までの期間を1年とする”ため、次の更新までの期間が短くなってしまいます。

逆に言うとこれくらいしかデメリットは無いです。そしてこの方法はこれから下で紹介する方法に比べてかなり無難な方法と言えます。

ではなんでこれが無難かというと、”国際免許取得”や”外免変更(日本の免許を海外の免許に書き換えること)”が関わってくるからです。

ですので、逆に言うと海外で運転する予定は全くもって1ミリも考えていないという方はここを無視してください。

まず覚えておいてほしいのが、”国際免許で運転する際に日本の免許証の携帯も必須”ということです。これを守らないと無免許運転と同じです。

そして当然携帯している日本の免許証は有効期間内でないと意味がありません。そういう点で、海外滞在中に有効期間外にならないように気を付ける必要があるわけです。

また、外免変更(日本の免許から外国の免許に変える)場合にも日本の免許証が有効期間内でないと当然受け付けてくれません

日本の免許は国際的に強く、外免変更をする際に学科と実技が免除され、翻訳書の準備と申請費の支払いだけで取得できます。

カナダ・オーストラリア・ニュージーランドにおいて、免許証は身分証明書として活用できるので、酒類の購入などにパスポートを携帯する必要がなくなるのは結構なメリットだと思ってます。

海外の免許証持ってるのカッコいい!的な。

帰国後に更新(失効後6ヶ月以内)

帰国後に更新する、というパターンの内の1つです。条件を満たせば現在あなたが持っているゴールド免許を引き継ぐことが可能です。

該当事項は↓の通りです。↓はあくまで神奈川県での例ですが、これはどの都道府県でも同じです。免許なんていう絶対的な権利物を都道府県でルールを変える意味なんてないですからね。

気になる方は自分の各都道府県の免許更新のサイトを見てみてください。

失効の種類

1,やむを得ない理由で有効期間を経過して6か月以内の方。
2,今回及び前回においてやむを得ない理由で有効期間を経過して6か月以内の方。
3,やむを得ない理由がなく、有効期間を経過して6か月以内
の方。
4,有効期間を経過して6か月を超え3年以内で、かつ、やむを得ない事情が終わった日から1か月以内の方。

出典:神奈川県警察

についてはまた次の項目で説明します。

この項目に該当するのは1,2,3です。さてこれを見て、なんとなく思うのが、

やむを得ない理由…?

という点だと思います。1,2,3の項目の違いは”やむを得ない理由の有無”でしかありません。

そして、「更新の時に海外に滞在していた。」というのは当然やむを得ない理由に含まれます。

さて、ではそれを証明する方法は何か、これがめんどくさいです。しかし残念ながらゴールド免許を引き継ぐのであればこの証明は必要なのです。

必要書類の準備

証明しないといけない物、それは”あなたが更新のタイミングに海外に滞在していたこと”なのです。

これをきいて、

あ、じゃあパスポートの出入国のスタンプがあれば証明できるのかな?

と思ったあなた、半分正解です。

半分とはどういうことかと言うと、正確には

更新のタイミングで海外に滞在していた際に持っていたパスポートの全ての出入国記録(日本の空港でのスタンプ)が必要になる。
ということなんです。
例えば、
年月日 出来事
2016年10月 10年パスポート取得
2018年7月 台湾に海外旅行
2019年5月 フィリピンに海外旅行
2021年5月 カナダへワーホリ留学
2021年11月 日本の運転免許失効
2022年2月 カナダから帰国

というケースの場合は

  • 台湾へ行った際の出入国スタンプ
  • フィリピンに行った際の出入国スタンプ
  • カナダに行った際の出入国スタンプ

がないと処理をしてくれません

逆に言うと、留学に向けて新規にパスポートを発行し、まだどこの国にも行っていない方。そして帰国後に失効後の免許の更新を考えている方は出入国記録(空港でもらえるスタンプ)はもらっておいた方が賢明ということです。

自動ゲートが一般化し、日本での出入国スタンプをもらうことは減ってきました。一方で、こういった過去の遺産のようなシステムが残念ながら残っています。

台湾とフィリピンの出入国スタンプなんてもらってないよ…せっかくのゴールド免許なのに無くなってしまうのかぁ…

と思ったあなた!方法は当然あります。

ただ時間がかかるのでそこだけはご理解ください。

その方法は”法務省に出入国記録の開示請求をする”という方法です。

法務省の出入国在留管理庁というところに詳細が載っています。

申請方法 郵送か東京法務省の窓口
必要書類 ・開示請求書(公式HPから印刷)
・住民票(30日以内発行の原本)
・住所が確認できる身分証のコピー
・返送用封筒(宛名記載)と切手
申請費 収入印紙300円(郵便局で購入)
書類到着まで 約1ヶ月

そこまで物凄く手間がかかるわけではありません。ただ、発行までに約1ヶ月かかってしまいます。

その期間運転ができないということになります。その点を頭に入れておきましょう。

一応電話番号を載せておきます。質問はここから投げかけることが可能です。

【法務省出入国管理局】
TEL:03-3580-4111
代理人申請もできるみたいだし、帰国前に手続して帰国後すぐに免許証が発行できるようにすればいいかな?

と思ったあなた。その方法は一応存在します。詳しくは下の別の項目で説明します。

もしくは日本にいる段階、つまり出国前に開示請求をしておくという手段もあります。出国前にこれらの事実を知っていれば対応できるということですね!

うっかり失効として処理

ではこれらを踏まえて、

別にゴールドでもないし書類とか用意すんのだるいから普通に”やむを得ない理由なし”で申請するわ。

と思ったあなた、おそらく賢明な判断です。僕自身も留学中に運転免許を失効し、帰国した際はそのように処理しました。

免許証の色などによっては講習料や発行手数料にも大きな差は出ません。それよりも出入国記録の開示請求の書類がくる約1ヶ月間運転ができない方が死活問題だと僕は思います。

帰国後に更新(失効後6ヶ月以上3年未満)

上の項目でも載せました

失効の種類

1,やむを得ない理由で有効期間を経過して6か月以内の方。
2,今回及び前回においてやむを得ない理由で有効期間を経過して6か月以内の方。
3,やむを得ない理由がなく、有効期間を経過して6か月以内の方。
4,有効期間を経過して6か月を超え3年以内で、かつ、やむを得ない事情が終わった日から1か月以内の方。

出典:神奈川県警察

これの4について説明します。

これに関しては”やむを得ない事情”を説明することが必須になります。つまり

パスポート発行から遡って、今まで全ての日本の出入国スタンプが押印されたパスポート

が必要ということなんです。

詳しくはこちらの項目に記載してます。そしてスタンプが押されてない場合の法務省への申請もこちらに記載しています。

ですが、この4の項目で他と唯一違う点、それは”やむを得ない事情が終わった日(帰国)から1ヶ月以内”という点です。

こちらにもある通り、法務省への開示請求にかかる時間は約1ヶ月。そして帰国から1ヶ月以内の免許の更新が必須。

詰んでますね。

正確には”帰国後最速で申請”すれば間に合うかもしれませんが、間に合わないと免許は失効、取り直さないと行けなくなります。それが最悪なケースなのは言うまでもありません。

ではそういったケースではどうすればいいのか、答えは”海外滞在時から開示請求を行う”というものになります。

海外からの出入国記録開示請求

必要なもの

◎現地の日本大使館の在留証明書。(30日以内)
◎身分証パスポートのコピー。
そしてこれらを揃えて法務省へ郵送するのですが、収入印紙や返信用封筒と切手なども必要になります。なので日本にいる家族にまず一度送り、そこから日本で手に入るものを揃えて法務省に郵送してもらう、のが現実的な手段だと思います。
どちらにせよめちゃくちゃ手間がかかるのはわかってもらえたと思います。さらにもう一つ頭を抱えることに開示請求の書類、なんと海外の住所に返送されます
この仕様の意味は全くわかりませんが、日本の住所に送ることは出来ないのだそうです。それ以外の対応としては「東京の法務省の窓口に直接取りに行く」という手段もあるようです。

どっちにしろめちゃくちゃめんどくさいことには変わりはありません。

なお出国の際に住民票を抜いていない場合は住民票が発行できるので、日本にいる家族に手伝ってもらうことは可能だと思います。

まとめ

ということで日本の免許の更新月が留学中に来てしまう・またはきてしまう可能性がある場合の対処法を紹介しました。

つらつらと詳細まで書いていきましたが、つまるところ「可能であれば出国前に済ませておく」というのが一番簡単で無難です。

冒頭でも書いたように、こういった”完全な外的要因かつ日本出発前に準備できたこと”でやむなく帰国せざるを得なくなるのは無駄でしかないです。

無鉄砲に海外に飛び込んで頑張る。全く悪いことではないですし、むしろ逞しいと思います。しかしながらキチンと事前に調べておくことも大事なことです。

心から留学を楽しめるように、無駄な不安を排除し準備を怠らないようにしましょう。

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