オーストラリアよりも少し南のオセアニア地域の国、『ニュージーランド』。
年間に渡航する人数制限もない&ワーホリ一番人気のオーストラリアからのアクセスが良好などの理由から、年間約2,000人の日本人がワーホリにいっている人気の国です。
そんなニュージーランドを細かくガッツリと深堀していきます。
概要
人口 | 約510万人 |
面積 | 268,000km² |
首都 | ウェリントン |
数値で見ると分かりづらいですが、わかりやすくいうと日本全体から北海道と九州を除いたエリア(本州+四国)に福岡県民が散らばっているようなイメージです。人よりもヒツジや牛などの畜産用の動物の方が多く、農業に力を入れている国としても知られています。
クマなどの大型肉食動物がいないため、キャンプやトレッキング、登山などのアウトドアアクティビティが安全に楽しめるのも大きなポイントといえるでしょう。
オーストラリア同様にワーホリの人向けの「ビザ延長措置」があり、少しでも長く滞在したい人は必見です。詳しくは「ワーホリビザの延長」の項目を読んでみてください。
英語
ニュージーランドは1800年代半ば~1900年代半ばまでイギリスの植民地化にあったため、英語のベースは当然イギリス英語になります。
もともとの言語は先住民『マオリ族』が話していた『マオリ語』なのですが、今では話せる人はいてもマオリ語でコミュニケーションを取る人はいません。(北海道のアイヌ語のようなイメージです。)
『TOEIC』や『IELTS』などの英語能力試験の類を基本的にはアメリカ英語基準で作られています。そういったこともあり、やや訛りのある英語をベースに脳を構築してしまうとやや不利にはなるかもしれません。
現に僕の知り合いにも「ニュージーランドで10年以上住んでるけどTOEICはクセがある。」という人もいました。
という人にとっては、少しだけ遠回りになってしまうかもしれません。
ビザ申請方法
定員/年 | 定員無し |
申請料 | 35NZD(約3,000円)+α※ |
レントゲン&健診が受けれる病院一覧
札幌
病院名 | カレスサッポロ 北光記念クリニック | ||||
費用(レントゲンのみ) | 12,100円(税込) | TEL | 【直通】011-722-1166 【代表】011-722-1122 |
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住所 | 札幌市東区北27条東8丁目1番15号 | ||||
HP | http://www.hokko.or.jp/clinic/notice/noti_nz.html |
東京
病院名 | 社会福祉協議会 聖母会 聖母病院 | ||||
費用(レントゲンのみ) | 11,770円(税込) | TEL | 【直通】03-3951-1117 【代表】03-3951-1111 |
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住所 | 東京都新宿区中落合2-5-1 | ||||
HP | https://www.seibokai.or.jp/checkup/travel/nz.html |
病院名 | 東京メディカルアンドサージカルクリニック | ||||
費用(レントゲンのみ) | 12,650円(税込) | TEL | 03-3432-5181 | ||
住所 | 東京都港区芝公園 3-4-30 32芝公園ビル 2階 | ||||
HP | https://tmsc.jp/jp/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E8%A8%BA%E6%96%AD-%E3%83%93%E3%82%B6%E5%8F%96%E5%BE%97%E7%94%A8 |
大阪
病院名 | 株式会社互恵会 大阪回生病院 | ||||
費用(レントゲンのみ) | 14,300円(税込) | TEL | 06-6393-8069 | ||
住所 | 大阪市淀川区宮原1丁目6番10号 | ||||
HP | http://www.kaisei-hp.co.jp/icenter/newzealand.html |
兵庫
病院名 | 医療法人財団 神戸海星病院 | ||||
費用(レントゲンのみ) | 13,200円(税込) | TEL | 078-871-5201 | ||
住所 | 神戸市灘区篠原北町3丁目11番15号 | ||||
HP | https://www.kobe-kaisei.org/patient/overseas/overseas_about/ |
※福岡県の『福岡結核予防センター』は2021年6月で対象から外れてしまいました
申込方法(簡易版)
申請アカウントの作成
ニュージーランド移民局HPより
オンライン申請
オンライン申請完了
レントゲン検査or健康診断
※レントゲン検査は申請後15日間の期限付なので注意してください。
レントゲンor健康診断受診終了
Work Permitの申請ボタン(Start application)を押します
ワーキングホリデーの許可が下りる
HPでビザが発行されていることを確認しましょう
表面的なフローだけ切り取るとこんなイメージです。詳しくは別途の申請フローページを用意しているのでそちらから確認してみてください。
ワーホリビザの延長
ニュージーランドワーホリでは、3ヶ月(12週間)ファームジョブなどの季節労働をした人に対して3ヶ月の滞在延長を許可しています。
と思う方もいるかもしれません。しかし、繫忙期の夏(11月~2月)などの時期を2回過ごせるのは魅力的ですし、仕事を探すうえでも助けになります。
逆に言うと、”ビザ延長を前提にワーホリに行く人は、自分が2回過ごしたい時期に合わせて入国する必要がある”ということです。「ニュージーランドで7~9月スノボするぜ!」を2回やりたい人は6月末に入国する必要がある、ということですね。
ちなみにビザの申請には、費用の他に以下のようなものが必要になるので頭に入れておいてください。
- パスポート(原本)
- ビザ延長の申請書(INZ1153)
- 給料明細12週分(コピーでも可)
- パスポートサイズの証明写真2枚(45×35mm)
- 航空券のコピー or 銀行の残高証明書
- 申請費用280ドル(2021年現在)
より詳しくビザ延長について知りたい方はこちらからどうぞ。
〇〇
お金について
通貨
使用通貨はNZD(ニュージーランドドル)。
1ドル70~80円を行ったりきたりしているイメージです。よくテレビの為替情報などで取り上げられるアメリカドルに比べるとだいぶ安めです。ちなみに、オーストラリアドルとほぼ同様の貨幣価値です。
【流通硬貨・紙幣】
10セントコイン、20セントコイン、50セントコイン
1ドルコイン、2ドルコイン
5ドル紙幣、10ドル紙幣、20ドル紙幣
50ドル紙幣、100ドル紙幣
ニュージーランドには5セントコインすらありません。最低硬貨は10セントコインです。
他のワーホリ国も同じことですが、超カード社会なので仕事を始めて給料をもらい始めたら現金を使う機会はほぼありません。銀行のキャッシュカード=デビットカードなので、振り込まれた給料をそのままカードで支払うのが一般的です。
なので、現金に触れることは日本よりもはるかに少ないと思います。
チップ文化
映画やドラマなどで観るアメリカのイメージのせいで、”海外=チップを渡す”みたいな固定概念を持ってしまっている人も多いかと思います。
先に言っておくと、ニュージーランドにはチップ文化は根付いていません。ですので、仕事を探す際などは細かいことは気にする必要はありません。
仕事探しについて
仕事の種類
- カフェ(バリスタ)
- ツアーガイド
- レストラン(ジャパレス・ローカル)
- ホテル(フロント・ベル・清掃)
- ギフトショップ
- ウーバーイーツ
仕事探し(求人サイト)
求人サイトの利用は当然ニュージーランドでもメインな求職活動のひとつ。有名なサイトが日本語と英語で一個ずつあり
の2つです。
しかし、当然求人されているものは限られてくるので、自分自身で興味のある仕事を見つけた場合は”直接メールで履歴書を添えて送る”というのも効果的な求職活動といえます。
仕事探し(履歴書配り)
日本では一般的ではありませんが、ワーホリする人にとっては必要不可欠な仕事探し方法です。昔ながらの”足で稼ぐ”的なやつですね。
直接履歴書を配って回る方法。求人募集の紙が出ていなくても直接出向いたら、1週間後に抜ける子がいて丁度代わりの人を探していた、なんて場面にも出会えたりする等、より実践的な仕事探しができる可能性あり。
他国のページでも紹介しましたが、僕個人的なオススメ方法として、↑で説明したサイトで載っている求人に
オンラインサイト掲載の求人には多数の応募があります。出し抜くためにできることは全てやる、これぐらいの気概は必要です。
気候・時差
ニュージーランドは南半球に位置しているため、日本の冬期間(11月~3月)が夏になります。
緯度の的には日本と大差もないことと、島国であるという性質もあり、季節が逆なことを除けば日本の気候とすごく似ています。
冬は、北の方(オークランド)あたりは雪は降りませんし、南の方(クイーンズタウン)だと雪が降ります。日本の北海道・東北と九州のイメージに近いですよね。
また、クリスマスと大晦日・元旦を外で半そでで迎えることが可能です。花火を見ながら外で年越しという”日本では絶対にできないこと”ができる国なので、年末年始に滞在出来たらオススメの経験の一つです。
時差
ニュージーランドは日本よりも”3時間早い”です。
これは通常時の話で、サマータイム中は”4時間早い”になります。
ニュージーランドは毎年9月の最終日曜日から4月の第1日曜日までサマータイム(daylight saving time)を導入していて、サマータイム開始日の午前2時に時計の針を1時間早めます。
月 | 時差 | 時間例 |
10月~3月 | 3時間 | 日本が午前10時の時に午後11時 |
4月~9月 | 4時間 | 日本が午前10時の時に午後2時 |
ニュージーランドの行政区分
出典:Wikipedia
ニュージーランドは北島9区分、南島7区分の合計16の行政区分に分けられています。しかしこの区分は、最低時給や細かなルールが変わる「カナダ」や「オーストラリア」の”州”とは違い、ワーホリにとっては何の差もありません。
ですので、気にする必要はありません。現地のウェブサイトで、エリア分けして検索するときに覚えておくと便利なくらいです。
【北島】
Northland | Auckland | Waikato |
Bay of Plenty | Gisborne | Hawke’s Bay |
Taranaki | Manawatu-Wanganui | Wellington |
【南島】
Tasman | Nelson | Marlborough |
West Coast | Canterbury | Otago |
Southland |
主要滞在都市5選
- オークランド
- ロトルア
- ウェリントン
- クライストチャーチ
- クイーンズタウン
この5つが大体候補に上がるのではないでしょうか。
ニュージーランドは他の国に比べて人口が少ないため、求人数も多くありません。そのため、変に田舎過ぎる街に行くと”仕事が見つかりづらい”というデメリットがあります。(ファームジョブは除く)
そういった点からも、上記の5都市が滞在都市候補になると思います。(あえて+αをあげるのであれば「タウランガ」「ダニーデン」の2都市くらいです)
①オークランド
言わずと知れたニュージーランドの玄関口「オークランド」。
一時期は首都だったこともあり、全体人口の1/3が住んでいるという異常な偏りを見せています。街はとても発展しており、部屋探し・仕事探しするうえでは一番楽なのは間違いありません。
しかし、都市すぎるが故にせっかくの”ニュージーランド=広大な大自然”を味わうには物足りないかと思います。
そういった方には、オークランドから車で南に2時間半進んだ先にある海沿いの街「タウランガ」などがオススメです。
②ロトルア
オークランドから車で南に3時間ほど、飛行機で40分のところにある温泉街が「ロトルア」です。風向きによっては街中で硫黄のにおいがすることもあり、少し日本のようなイメージを抱かせてくれます。
人口規模としても、ニュージーランド全都市の中でで9位~10位くらいに位置しており、とてもいいサイズ感です。
また、ニュージーランド原住民『マオリ族』の人口比率が高いことでも知られており、マオリの血が入っている人の割合が40%近くいます。(国の全体比だと5%前後)
隠れた観光地として知られており、マオリ族の文化を体感できる『マオリ村』や、温泉施設『ポリネシアスパ』などが有名です。
僕は、この街で夏の繁忙期にツアーガイドの仕事をしていたことがあります。
③ウェリントン
「ウェリントン」は北島の南端に位置するニュージーランドの首都です。丘陵に囲まれた地形でクック海峡から吹き付ける風が強く、「風のウェリントン」と呼ばれています。
交響楽団やバレエ団、国立博物館などがあり、ニュージーランドの文化と芸術の中心と言われています。かの有名な赤い車体のケーブルカーで、小高い丘にあるケルバーン駅に登ると町と海が一望できます。
街中にはおしゃれなカフェが多く、バリスタとして仕事したい方は要チェックの都市です。ニュージーランド発祥のカフェメニュー『フラットホワイト(Flat white)』が生まれたのも、ウェリントンにあるカフェだといわれています。
④クライストチャーチ
南島の真ん中あたりに位置する都市、『クライストチャーチ』。2011年に起きた地震の被害を一番被った街です。街の中心部には、地震被害を受けた建築物を当時の姿のまま残しており、地震被害を忘れないためのシンボルとなっています。
オークランドに次ぐ人口数2位の街で、約38万人の人が暮らしています。そういったこともあってか街の規模は大きく、住む・仕事をするとなると居住エリアをしっかりと見定める必要があります。
少し離れた場所に住んでしまうと日本のようなアクセスの利便性も無く不便なため、「仮住まいを据えて仕事探し→仕事が見つかり次第引っ越し」というプロセスを踏むことをオススメします。
⑤クイーンズタウン
言わずと知れた観光都市、『クイーンズタウン』。
街の規模は一日あれば余裕で歩ききれる程度しかなく、都市部の人口はたった15,000人しかいません。しかし、夏は避暑地として、冬は世界各国から集まるスキー場のメッカとしての人気を博しています。
閑散期(春と秋)と繫忙期(夏と冬)で人の流れが全く異なるため、移動時期を間違えると部屋は余裕で見つかるけど仕事が全く見つからないなんて事態にもなりえます。
僕自身もそうでしたが、候補として挙げるのであれば忙しくなり始めるくらいの時期を目指して移動するようにしましょう。
アクセス
日本からのアクセス
日本からの直行便は、オークランド行のみ就航しています。
費用は大体片道8万円~で、時間は8時間~のイメージです。カンタス航空もあるかもしれませんが、ほとんどニュージーランド航空です。
クイーンズタウンやクライストチャーチが終着点の場合は、オーストラリアのシドニーなどを経由する方法もあります。しかし、場合によってはオーストラリアの電子観光ビザ(ETAS)の取得が必要だったりとなかなか面倒です。(2ヶ国で入国審査が必要なのも面倒)
そういった点からも、ほとんどすべての人がオークランド入国になるかと思います。あと、個人的にニュージーランド航空は質が高いのもおすすめポイントです。
国内移動
「鉄道が全然走っていない」+「主要都市間には牧場しかない」、という点から移動は空路か車がメインです。都市間移動は、大型高速バスに頼るほかありません。飛行機同様、預入荷物の制限などもあるので事前にチェックが必要です。
ニュージーランド全域でサービスを展開しているバス会社『Intercity』が便利なため、滞在時はオススメです。
なんにせよ、ニュージーランドは超車社会です。日本と同じ「右ハンドル左車線走行」ということもあるので、レンタカーを借りる・自身で車を買うなどして自分自身で運転するのもオススメします。
ワーホリを楽しみたい人はヒッチハイクに興じてみてもいいかもしれませんね!
カナダ・オーストラリア・アイルランドをチェック
もしニュージーランド以外も候補に入れているのであれば、他の国もチェックしてみてください!