ヨーロッパの北西部、イギリスの隣にある島国『アイルランド』。
イギリスの陰に隠れてあまり目立っていませんでしたが、有名な映画のロケ地になっていたり、アイルランド産のお酒が話題になったりとで、近年知名度をじわじわと上げてきています。
そんなアイルランドを細かくガッツリと深堀していきます。
概要
| 人口 | 約500万人 |
| 面積 | 84,420 km² |
| 首都 | ダブリン |
この人口と面積の数字、実は北海道と酷似しています。ですので、サイズ感と人口密度は北海道をイメージしてもらえるとわかりやすいです。それだけでも結構な大きさというのは伝わるかと思います。
ヨーロッパ方面で「英語」×「ワーホリ」ができる唯一の国なこともあり、結構人気の国です。（ワーホリ意外だとイギリスやマルタが有名ですね）
英語
地理的な要素も含めて、かなりイギリス英語寄りの訛りがあります。人によって、「イギリス英語よりもクセがある。」なんて意見もあります。
YouTubeなどのSNSでもネタにされているのをよく見かけます。↓は、その動画の1つです。
英語ネイティブの人でも、「イギリス英語は上品・セクシー」なんてイメージがあるくらい、少し異質な扱いをされています。
そんな「アクセントを学びたい！」「ヨーロッパ調のおしゃれな町並みで生活したい！」という人には大変おすすめです。
ビザ申請方法
| 定員／年 | 800名（1月・7月の年2回の抽選） |
| 申請料 | 13,800円＋α※ |
郵送が必要だったり、いろいろな書類の準備が必要であったり、すさまじい物量と時間が必要なので余裕をもって準備することをオススメします。
申込方法（簡易版）
アイルランド大使館に応募メール送信
指定のPDFに必要事項を記入し添付してメールを送ります
※アイルランド大使館公式HPでアドレス確認
抽選通過
枠が800名に増えましたが、
ここでキャンセル待ちや落選になるケースもあります
必要書類集め、郵送
約10種類ほどの大量の書類を準備して送ります
ワーキングホリデーの許可証が送られてくる
これで終わりじゃないので注意！
表面的なフローだけ切り取るとこんなイメージです。
ビザの取得後にはGNIB登録（外国人）の予約をしないといけません。「何それ？」と思い人もいるかもしれませんが、それがないと仕事できないのでとりあえずやっておく必要があります。
詳しくは別途の申請フローページを用意しているのでそちらから確認してみてください。
ワーホリビザの延長
ファームやファクトリーで働くことで、ビザ延長ができるオーストラリア・ニュージーランド。ツーリストビザに切り替えることで仕事はできないが滞在期間の延長ができるカナダ。
アイルランドにはどっちもありません。
とにかく入国日から逆算して、一年以内に出国しないと違法滞在になってしまうので注意しましょう。
お金について
通貨
使用通貨はEUR（ユーロ）。
1ユーロ約130円ぐらいで、アメリカドルよりも高いことが一般的です。他のワーホリ英語国に比べて通貨の価値は高いため、必然的に生活費も高くなります。
【流通硬貨・紙幣】
1セントコイン、2セントコイン、5セントコイン、
10セントコイン、20セントコイン、50セントコイン
1ユーロコイン、2ユーロコイン
5ユーロ紙幣、10ユーロ紙幣、20ユーロ紙幣
50ユーロ紙幣、100ユーロ紙幣
200ユーロ紙幣、500ユーロ紙幣
コインと紙幣の種類の多さは圧倒的です。500ユーロ紙幣は廃止の方向ですが、200ユーロ紙幣（約25,000円）が存在しているのも驚きですよね。
他のワーホリ国も同じことですが、カード社会なので仕事を始めて給料をもらい始めたら現金を使う機会はほぼありません。銀行のキャッシュカード＝デビットカードなので、振り込まれた給料をそのままカードで支払うのが一般的です。
なので、現金に触れることは日本よりもはるかに少ないと思います。
チップ文化
映画やドラマなどで観るアメリカのイメージのせいで、”海外＝チップを渡す”みたいな固定概念を持ってしまっている人も多いかと思います。
しかし、アイルランドではそこまでチップ文化は根付いていません。とはいえ、少し質の高いホテルやレストランでのディナーの際には払った方がスマートなことがあります。
品の高い場所に行く場合は、チップの支払いを忘れないようにしましょう。
仕事探しについて
仕事の種類
- カフェ（バリスタ）
- ツアーガイド
- レストラン（ジャパレス・ローカル）
- ホテル（フロント・ベル・清掃）
- ギフトショップ
- ウーバーイーツ
仕事探し（求人サイト）
求人サイトの利用は当然アイルランドでもメインな求職活動のひとつ。
の3つがよく使われています。
仕事のカテゴリーで「Working Holiday」が選択できるので、仕事探しが円滑にできるのは嬉しいポイントです。
しかし、当然求人されているものは限られてくるので、自分自身で興味のある仕事を見つけた場合は”直接メールで履歴書を添えて送る”というのも効果的な求職活動といえます。
仕事探し（履歴書配り）
日本では一般的ではありませんが、ワーホリする人にとっては必要不可欠な仕事探し方法です。昔ながらの”足で稼ぐ”的なやつですね。
直接履歴書を配って回る方法。求人募集の紙が出ていなくても直接出向いたら、1週間後に抜ける子がいて丁度代わりの人を探していた、なんて場面にも出会えたりする等、より実践的な仕事探しができる可能性あり。
他国のページでも紹介しましたが、僕個人的なオススメ方法として、↑で説明したサイトで載っている求人に
オンラインサイト掲載の求人には多数の応募があります。出し抜くためにできることは全てやる、これぐらいの気概は必要です。
気候・時差
緯度的には北海道よりも北に位置するアイルランドですが、冬の冷え込みは日本ほどではありません。東京よりもやや寒いくらいのイメージで大丈夫です。また、夏は暑くても25度くらいなので過ごしやすいといえるでしょう。
雨が多いイメージですが、平均年間降水量は日本よりもかなり少ないです。「アイルランド」＝「雨が多い」というイメージは、バッと一日中雨という日がない代わりに雨がパラつく日がとても多いためでしょう。そのため、雨具の準備は必須です。
1日の天気が変わりやすく、晴れたと思ったら、どしゃ降りになって冷え込んだりということがそこまで稀ではありません。体調管理には注意が必要です。
時差
アイルランドは日本よりも”9時間前”になります。
これは通常時の話で、サマータイム中は”8時間前”になります。
アイルランドは毎年3月の最終日曜から10月の最終日曜までサマータイム（daylight saving time）を導入していて、サマータイム開始日の午前2時に時計の針を1時間早めます。
| 月 | 時差 | 時間例 |
| 11月～3月 | 9時間 | 日本が午前10時の時に午前1時 |
| 4月～10月 | 8時間 | 日本が午前10時の時に午前2時 |
アイルランドの地方区分
出典：Wikipedia
アイルランドは4つの州で成り立っています。しかし、州により時給やルールが違うカナダやオーストラリアとは違い、州による違いなどはありません。
ですので、特に気にする必要はありません。現地のウェブサイトで、エリア分けして検索するときに覚えておくと便利なくらいです。
| 州 | 最大都市 | 位置 |
| Leinster（レンスター） | Dublin（ダブリン） | 東部 |
| Munster（マンスター） | Cork（コーク） | 南部 |
| Connacht（コノート） | Galway（ゴールウェイ） | 西部 |
| Ulster（アルスター） | Belfast（ベルファスト） | 北部 |
主要滞在都市4選
- ダブリン
- コーク
- ゴールウェイ
- ベルファスト
この4つが大体候補に上がるのではないでしょうか。それぞれ簡単に特徴を紹介していきます。
①ダブリン
人口：100万人
アイルランドの首都『ダブリン』は、圧倒的知名度＋人口が集中している都市です。現在ではアイルランドの政治、経済などの中心であり、『Google』や『Microsoft』、『Facebook』が欧州本部を置くヨーロッパのITの中心地として知られています。
語学学校の数も圧倒的で、中心地に位置する学校もあれば、中心地から離れた住宅街に位置する学校もあります。自分の住みたい雰囲気から逆算して、語学学校を決めることができます。
有名大学付属の語学学校もあり、選択肢は豊富です。学校には世界中に展開する大規模校もあれば家族経営の小規模校もあるため、授業料などのコストが大きく異なります。自分の予算と相談してください。
②コーク
人口：約19万人
アイルランド第二の都市として知られるコークは、アイルランドの教育の中心としても知名度があります。総人口の1割が学生という学生の都市で、大学には多くの留学生が集まっています。
コークはアイルランド南部位置しており、気候は比較的温暖なことで知られています。アイルランドは夏が短いので、少しでも暖かいところがいい人にはオススメです。ダブリンに比べると語学学校の数は非常に少ないですが、日本人がダブリンより少ないかつホームステイ先が学校から近いところが多いです。
家族経営のCork English Collegeという有名な学校があり、サポートの細かさやアットホームな雰囲気で人気を博しています。
③ゴールウェイ
人口：約7.8万人
芸術の街『ゴールウェイ』には、言語や音楽、踊りなどの面で、アイルランドの伝統が根強く残っています。ハロウィンの起源として知られるケルト文化を学びたい方が集まる街でもあります。芸術の聖地として有名なので、様々な祭り・催し事が開催されています。
「日本人の少ないところがいい！」「ケルト文化に興味がある！」という方に人気なのがゴールウェイです。語学学校の数も当然ダブリンに比べると少ないですが、「小さめの都市がいい！」という方にはうってつけです。
④ベルファスト
約33万人
とにかく日本人を含むアジア人が少ない北アイルランドの街、『ベルファスト』。他のワーホリ英語3ヶ国（カナダ・オーストラリア・ニュージーランド）よりもはるかに日本人が少ないアイルランドですが、その中でも飛びぬけて日本人がいません。
ベルファストに行けば、”日本人が自分だけ”なんてこともあります。語学学校もあるので、ワーホリするうえでの選択肢に入れてみても面白いかもしれません。
アクセス
日本からのアクセス
距離がとても遠いので直行便はありません。必ずどこかでトランジットが必要になります。ですので、片道大体20時間前後は覚悟しておきましょう。
経由空港は
- ドーハ経由のカタール航空
- アブダビ経由のエティハド航空
- ドバイ経由のエミレーツ航空
- パリ経由のエールフランス航空
- ロンドン経由のブリティッシュエアウェイズ
などが一般的です。
時期によってまちまちですが、安い時は70,000円前後でいけることもあります。 中東の裕福さが垣間見える『エミレーツ航空』なんかは、あまり乗れる機会もないので地味にオススメです。
国内移動
アイルランドは他のワーホリ英語3ヶ国（カナダ・オーストラリア・ニュージーランド）よりも国土が小さめのため、鉄道や高速バスでの移動が一般的です。
鉄道移動の場合は『Irish Rail（アイリッシュ鉄道）』です。日本の鉄道と違い、事前ネット予約と当日券の金額が違います。既に予定が決まっていてお得に利用したい場合は事前予約を忘れずに！
バス移動の場合は『Bus Eireann（エーラン）』というバス会社を使うのが一般的です。
実はアイルランドは、日本と同じ「右ハンドル左車線走行」です。ですので、レンタカーを借りる・自身で車を買うなどして自分自身で運転するのも滞在の自由度が上がるのでオススメです。
運転することを予定している場合は、国際免許を日本で発行して持っていきましょう。外免変更（日本の免許をアイルランドの免許に書き換える）は1年以上の滞在を計画していない場合は選択肢に入れないほうが無難です。
カナダ・オーストラリア・ニュージーランドをチェック
もしアイルランド以外も候補に入れているのであれば、他の国もチェックしてみてください！
