最近は日本でもちょこちょこと耳にするようになっている配食サービス『ウーバーイーツ(UberEats)』。オーストラリアではもっとメジャーで、都市によっては稼げる!と話題です。
四角形の大きなバッグを背負っている自転車に乗っている人を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
あまり親しみが無い方も多いと思うので、今回は僕が実際に登録したケアンズでの場合の話をベースにシェアしていきたいと思います。
自転車で開始するという形で話をしていきます。車での開始の場合でも細かいところは変わりますが、おおまかには同じです。
◎オーストラリアでウーバーイーツをやってみたい。
◎登録方法などがわからない。
◎始めるのに何が必要なのか気になる。
オーストラリアのウーバーイーツの登録は時間がかかる!
ウーバーイーツに登録する可能性が高い人にまず最初に言いたこと。
です。
「2,3日でサクッと登録して準備してゴー♪」
なんてことはあり得ません。
最低でも2週間くらいかかる覚悟が必要です。時期が悪いと1ヶ月近くかかる場合もあります。
「登録初期費用かかった割に働ける期間が短かった…。」
なんてことにならないように注意が必要です。
ウーバーイーツとは
簡単にいうと日本のピザの配達(ドミノピザ等)の”配達部分だけをやる人”です。
フードデリバリーといえば日本だとピザやお寿司くらいですが、ウーバーイーツはそれ以外にも沢山の種類の配達を担当します。
自分の働きたい時間に働きたい分だけ仕事ができるのでセカンドジョブとしては最高の仕事といえるでしょう。
料金形態
賃金も時間制ではなく1配達ごとの報酬体系、つまり歩合制です。
ピックアップ料金:$3.20/1件
ドロップオフ料金:$2.00/1件
デリバリー距離 :$0.90/1km
{3.20+2.00+(0.90×5)}×0.95=9.21ドル※1配達ごとに5%の手数料がかかる。
アプリ
ドライバー用のアプリのダウンロードページを貼っておきます。
ウーバー事務所が無いケアンズの登録法
ブリスベンやメルボルン、シドニーなどは街の規模が大きいところは、ウーバーの事務所(Greenlight Hub)があります。
ドライバー登録も
- オンライン
- 現地で行う
の選択が可能のようです。
しかし、ケアンズには事務所がないため登録はオンラインの一択です。また、バッグなども注文する場合は時間もかかる上、送料もこちら負担になってしまいます。
などで他の大きな都市に比べて「比較的登録に時間を要する。」というのを頭に入れておいてください。
初期費用+必要なもの
◎Bicycle Safety Test
◎自転車
◎配達用バッグ
National Crime Check
一昔前は必要ではなかったみたいですが、今は外部サイトの『National Crime Check』を使う必要があります。費用は約36ドル(2020年1月現在)。
これはやっておかないと次のステップにいけないので初期投資だと思ってください。
Bicycle Safety Test
自転車を使う場合、
オーストラリアでの自転車のルールを知りましょう!
ということでテストを受ける必要があります。
テストと言ってもオンラインで8問の二択問題に答えるだけの簡単なものです。とはいえ日本とは違うルールや罰金も多く存在するため、キチンと把握しておくことが大切です。
【オーストラリアでの共通のルールはこちら】
◎道路は左側通行
◎信号や一時停止や一方通行を遵守する
◎方向を変えるときは手信号が必要
◎ラウンドアバウト(環状交差点)は右側の車両が常に優先
◎ブレーキおよび、ベルやそれに類する装置が必要
◎自転車の前にライトが必要(夜間要点灯)
◎後ろには赤色の反射板が必要
◎自転車通行空間に沿って走らなければならない
◎並走は2人までで横幅1.5mを超えてはいけない
◎両手離し運転をしてはいけない
◎自転車に乗って動物を連れてはいけない
◎走行中に他の車両につかまってはいけない
また州によっても若干の差があるので、一応頭に入れておきましょう。
【クイーンズランド州でのルールはこちら】
◎ヘルメットの着用は必須
◎歩道などの共有レーン(shared path)は走行可(歩行者優先)
◎自転車レーンがある場合は、自転車レーンを走行しなければならない
◎トランジットレーン、トラムレーン、バスレーンは走行可
◎クルマの真後ろの走行は不可(2mより近づき、200m以上走行してはいけない)
◎携帯電話のながら走行は不可
自転車
さて自転車の購入ですが、新車で買うと$100以上はかかってしまいます。それに加えて、ライトやヘルメット、盗難防止のチェーンも揃えないといけなくなるためあまりオススメしません。
中古で人から買うのがもっとも一般的な手段です。で、それをまた必要無くなったら誰かに売る、という流れです。
目立つ故障とかが無ければ【買った額-10ドル】くらいで間違いなく売れるでしょう。
僕の中で使える3つのサイトが
です。大体40ドル~で中古の自転車が買えます。物によっては”ヘルメット&ライト&チェーン付き”の物もあるのでそれで探した方が割安で買うことが可能です。
良さそうな条件の物があったら連絡して、実物を見て試してみましょう!
長いスパンで見れば性能の高い自転車の方が配達の効率が上がるため先行投資として良い自転車を買うのもアリだとは思います。予定している働く期間の長さとの相談しましょう。
配達バッグ
こちらも中古で誰かから購入することを強くお勧めします。
公式サイトから$30で購入することも当然可能ですが、+送料の負担(約$20-$30)と到着するまでの日数(早くて1週間ほど)がかかります。
以上のことを考えると中古で売っている人を自転車の項目で説明した3つのサイトから探して買う方が即日対応で場合によっては安く買えるのでオススメです。
初期費用計
National Criminal Check | 36ドル |
自転車 | 60ドル |
ウーバーイーツバッグ | 30ドル |
合計 | 126ドル |
という感じです。
クリミナルチェック以外は再度売りに出すと仮定し、自転車を50ドルで売り、バッグを20ドルで売る。
買値と売値の差額を考えても、最終的な必要経費は50ドル前後くらいで考えておけばいいのかなと思います。
あると助かるもの
モバイルバッテリー
ウーバーイーツはスマホありきの仕事です。
モバイルバッテリーがあれば、余計な心配なく配達に集中できるでし
スマホホルダー
自転車のハンドルにつけるタイプのやつですね。
僕は肩掛けバッグの中にスマホを忍ばせて配達を行っていたので、実際無くてもなんとかはなります。
登録開始から働けるまで
↓
National Criminal Checkに支払って必要情報を入力して反映
↓(1~2日)
アプリをダウンロードしてパスポートや運転免許証などの身分証明書の写真をアップロード。VEVOチェックも済ます。
↓(7~10日)
Bicycle Safety Testを受ける。
↓(1~2日)
登録認証(Account Activation)
ちなみに認証されるまでは
このように
(アカウントの準備中)
「We’ll let you know when you can take trips」
(開始できるようになったお知らせします)
という表示がされます。
問い合わせ先
登録完了までの過程で何かしらのトラブルや疑問があった場合は、電話での問い合わせが可能です。
一応公式サイトにもHelpのページがあるので問い合わせ前に目を通してみてもいいかもしれないです。コチラからどうぞ。
登録完了までの実体験
僕自身も最初の登録からドライバーとして働けるまで合計で2週間ほどの時間がかかりました。
Bicycle Safety Testを受けてからの反応が悪かったため、電話で問い合わせをしました。
「未だにアカウントがアクティベートされないんだけどなんか足りない?」
「次のステップに移ったから2日以内にはアクティベートされるよ。」
ということだったので2日待ちましたがアカウントのアクティベートはされずじまい。。。なのでもう一度連絡を取りました。
「2日待ってもアクティベートされる気配が全く無いんだが…。」
「プライオリティキュー(優先ライン)に追加したから
24時間以内にアクティベートされるよ!」
「前の人の言ってた期限守られなかったけど今回は大丈夫なの?」
「プライオリティキューだから大丈夫!」
「そんな優先ラインみたいのあるの知らなかったし、あるなら先にそれに案内してよ…」とは思いましたがまぁいいでしょう。
案の定その電話から4,5時間ほどでアカウントのアクティベートは完了しました。やっぱりこの辺りは日本とは違うため多少のガッツキは必要という事でしょう。
登録時の注意点
セカンダリーIDの提出
ウーバーイーツの登録としてこちらサイドが用意するものに
- パスポート
- セカンドID(顔写真があるID[ 国際免許・現地の学生証など ])
があります。
この『セカンドID』が厄介です。というのも、IDとして認められる物のさじ加減が結構人によります。
確実に認めてくれるものは
- オーストラリアの学生証(語学学校可)
- オーストラリアの免許証
- ニュージーランドの免許証(おそらく英語記載の物なら対象)
です。
- 国際免許証
- 日本の免許証
だと「行けた!」というという人と、「却下された!」という人がいます。
日本の免許証の場合は翻訳文が必要なるケースなどもあるようなので、事前にウーバー側に確認しておく方がいいかもしれません。
アカウントの重複
ウーバーの”ドライバーとしての登録”と、”
なので、
逆にいうと前登録していたアカウントを別の国で使っていて電話番
なかなか困惑するので注意してください。僕にも起きましたし、僕の知り合いにも起きました。結構頻発する問題なのかなと思います。
その他必要になる物
ウーバーイーツの配達員は形式上個人事業主のような扱いの為、ABN(Australian Business Number)が必要になります。
これはタックスリターン(確定申告)の際に必要なので、ドライバー登録後でも取得できるのでやっておきましょう。
オーストラリアの会計月は7月~翌6月なので、タックスリターンの申請時期は7月~10月です。これは余談ですが、、
コチラからオンラインで申請が可能です。10分ほどで取れます。
稼げる時間帯
圧倒的に”18:30~21:00”が夕飯時で一番注文が多いです。
朝食の時間帯などはケアンズではそこまでまだメジャーじゃないのか、そんなに効率の良さは感じませんでした。
日中はやらないのでわかりません。夏は暑いので、冬の時期とかだとやってもいいのかな?とは個人的には思います。
ディナータイムの時だとウーバーのバッグを持っている人を大量に見かけます。ドライバー同士で声かけあったりと、謎の連帯感を感じたりもしてます。(笑)
僕自身はそんなに急いで自転車を飛ばしたりはしないので何とも言えませんが、それくらいのペースでもキャッシュジョブの時給よりは稼げることの方が多いですね。
注文が噛み合いかつシャカシャカ動けば、オーストラリアの最低時給は超えられるとは思います。
メリット・デメリットとケアンズの強み
◎いつでも働ける。
◎働きたいと思った日だけはたらくことが可能
◎稼げる時間が限定的(ランチ時、ディナー時など)
◎給料は歩合制のため注文の入り方次第では不安定。
ケアンズの地形の強み
自転車でウーバーイーツをやる方には最高の条件ともいえるんですが、ケアンズは坂道がありません。
すべてが平坦の道の為、自転車での移動で苦になりません。
また↓の地図の画像を見てもらうとわかるんですが
赤の丸で囲まれている中心地(注文が多い場所)から左上から下方向以外は海の為そっち側に配達に行くことはありません。
ウーバーイーツの少し面倒なことのひとつに「注文受注時に配達する場所がわからない。」というものがあります。
「最後に一件やってから帰るか。」
という時に住んでる場所にもよりますが、家方向と真反対に配達に行くことはありません。これは僕の中では結構大きいメリットです。
ダウンタウンで注文受け→北に4キロのお客さんに配達。
家はダウンタウンから南に3キロの位置にある
こういうケースがないのは、配達員にとても親切な地形です。
キャンセルや問い合わせケース
配達をしていると、様々な理由で配達をキャンセルするケースがでてきます。(例:店が混んでいて料理の準備にかなりの時間を要する等)
その場合は画面左下の!マークをタップし、理由を選択してキャンセルしましょう。
予期せぬ場合は基本的には”Call Support”から電話連絡を推奨します。
僕の一例を紹介すると、配達先の住所に到着しても受け取る人が見当たらずに連絡しようとしていると「F*%king Uber goes wrong place」「S*#t!! I stay “住所”」みたいなテキストが来ました。
僕的には
「書いてあった通りの住所にきたわこのクソD#$kが。」
という感じだったためサポートに連絡し
「書いてあった通りの住所に来たら違うといわれた挙句Fワードで罵られた。提示された住所も逆方向だし、あんな奴に会いたくない。」
と伝えた所
「それは大変でしたね。配達はキャンセルして食べ物は捨ててください。
それでも配達の賃金は入りますので。」
という対応をしてもらい、注文対象だったマックを帰って食べました。
なので勝手に配達完了などにせず、慣れてないうちはサポートに対応をゆだねるのが一番だと思います。
配達完了にしてしまうと、あてつけで悪い評価を付けられる原因になりかねません。注意しましょう。
まとめ
以上がオーストラリア(特にケアンズ)でウーバーイーツを始めるための登録方法から段取りでした。
日本では配達料が減るだなんだで騒ぎになっていますがそんなものは今のところこっちでは何の関係もありません。
もともとのオーストラリアの時給が高いだけあって、それに見合う程度に稼げるシステム構成にはなっています。つまり結構いいお小遣い稼ぎになります。
オーストラリア滞在中で興味がある方はやってみてはいかがでしょうか。